ヘイトスピーチハンター山口祐二郎のひとりごと

ネット上で話題となっている十三ベース事件(?)についての私・山口祐二郎の見解

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(編集部より)以下の文章は、いわゆる"十三ベース事件"(しばき隊リンチ事件とも)について、被害者とも加害者とも交友のある山口祐二郎氏 が、氏の見解を記したものです。この事件についてネット上で語られている言説には政治的なフィルターのかかったものが多いため、事実関係を知りたい方は暴 行事件の被害者である主水さん(@VENOMIST666)や、主水さんの支援をされている高島章弁護士(@BarlKarth)のtwitter等を各自ご覧になってください。


はじめに


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写真はイメージです


 一部ネット上で話題になっている十三ベース?事件。カウンターと呼ばれる反差別の行動をする人たち同士の間で発生した暴行事件だという。私は現場にいな かったので正直詳しいことは知らないのだが、加害者とされている人物と、被害者とされる人物とも面識がある。他人事とは言えないし、したくない。

 マニアックな話になってしまうが、私もこの件で色々な人に話を聞かれるので、この場を借りて自分の見解をはっきり書いておきたい。R-ZONEの読者の方にはどうかご理解頂きたい。


十三ベース事件?


ホテルとれた!十三やけどあらい商店は閉まってるなあ





 マニアックなことなので、何なんだか分からない方々もいるだろう。事件の詳細についてまずは簡単に記したい。まず十三ベース事件と言われているが、どう やら事件が起きた現場は大阪府大阪市淀川区十三ではなく、北新地だという。なので、十三ベース事件という表現は誤りなのだがネット上では定着してしまって いる。

 またこの事件は別名、「しばき隊は裁判で存在を確定された・CRACは名前を変えただけの同じ団体である・


「しばき隊リンチ事件とも言われているが事件当時、『レイシストをしばき隊(略称 しばき隊)』は存在しない。し

ばき隊は2013年9月に解散しているからだ。その後にできた『C.R.A.C.( クラック )』のはずだ。」

 それと十三ベース事件という名称は、かつて1971年~1972年に『連合赤軍』が起こした総括という名のメンバーに対するリンチ殺人事件にかけているのだろう。これも誰も死んでいないのでさすがに言い過ぎだろう。

 しかしながら加害者とされる人物が、被害者とされる人物に対し殴るなどの暴行をして有罪判決を受けたのは事実なのだと聞いている。

なぜ暴行事件に至ったのか?

「野間易通は、どうして本人とCRACの二つのアカウントを同時凍結されたのだろう。高島弁護士は、昨夜(6/6)、 「野間易通氏の身の上に降りかかっていることと、このたびのアカウント凍結には、何らかの関係があると思われる。野間氏の身の上に降りかかっていること を、私はほぼ掌握しているのだが、まだ言えない。3-4日中に明らかになるだろう」と述べた。意味深な発言だが、私の感想もこれに近い。敵対者による一斉 攻撃でTwitter社にスパム報告がされという想定は、今回のケースでは考えにくい。あるサイトを 見ると、「Twitterアカウントが凍結される18個の行為」という解説がある。18個のルール違反項目を一つ一つ点検したとき、野間易通が該当しそう なのは、16の「誹謗中傷・個人情報漏洩させる行為」だけだ。他に合理的な根拠となる違反項目は見当たらない。となると、どこかから野間易通の第16項違 反について告発があり、Twitter社がその訴えを認めて応じたと考えるのが適当だろう。CRACを同時凍結させている点が重要で、これは、凍結を求め た側が野間易通によるあらゆるTeitter利用の停止を求め、Twitter社がそれを承認したことを意味する。野間易通本人のアカウントの凍結だけで は「誹謗中傷・個人情報漏洩」を阻止できないと、要請側とTwitter社の双方が判断したからだ。

c0315619_17432019.jpgし ばき隊界隈の反応を見ると、一部には野間易通のアカウント凍結解除を求めるツイートを発信している動きもあるが、総じて反応は鈍く、全体としてポーカー フェースを貫き、運動への影響など何もないというポーズで平静を装っている。だが、これは虚勢だ。本当のところは、衝撃が大きすぎて呆然と立ち往生という のが実情だろう。リンチ事件に対して、あくまでデマだと言い張り、それが崩れれば個人間の喧嘩だと言って防衛ラインを敷き、被害者の側に落ち度があったと 罵り、しばき隊の責任を認めず強弁の自己正当化の先頭に立っていたのが野間易通だった。しばき隊を代表してリンチ事件を否定し、責任を被害者に転嫁して開 き直ってきた野間易通。この男がTwitterから消えると、もうリンチ事件でしばき隊の防衛線を張って抗弁する人間がいない。今や、Tw空間では野間易 通は死人同然であり、言わば「死人に口なし」の状態になってしまっている。リンチ事件への態度でしばき隊が決壊し、しばき隊全体が崩壊する可能性もなくは ないだろう。マスコミに嗅ぎつけられて大きく報道されたら一巻の終わりだ。事件が世間一般に周知されれば、しばき隊は社会的責任を問われる。Twで口を開 く幹部たちが、「あれは全部No.1の野間易通が..」と、死人に口なしの野間易」



 暴力はいけないことなのは当たり前だが、加害者とされる人物が事件に至った経緯は考えなければいけない。被害者とされる人物が、加害者とされる人物が差 別主義者から金を貰っているのではないかという話を


「裁判にてダミー団体認定「C.R.A.C.メンバー」にしたところ、その話が加害者とされる人物の耳にも入った。そうして、被害者 とされる人物は加害者とされる人物と飲食店で会った。その後、暴行事件に発展したのだという。

 何度も書くが加害者とされる人物の暴行は良くない。しかしながら、こうなってしまった事情を真実かどうかは別として私が想像するに、被害者とされ る人物に差別主義者から金を貰っているのではないかと疑われたことが、加害者とされる人物からすればショックだったはずだ。それで怒ってしまったのだろ う。そこは情状を考慮すべき点だ。ましてや、この2人は元々は友人関係であり仲が良かったのだというから尚更だ。信頼していた者同士の間で起こった悲劇な のである。

 

凛七星氏


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写真はイメージです


 事件が起こった背景には、様々な事情があるのだと私は感じてしまう。私はこの2人の人間関係で外せない人物だと思うのが凛七星氏(@GPart2)である。凛七星氏はカウンターと呼ばれる反差別の行動が盛り上がる前から差別主義者と闘ってきた『友だちを守る団(2013年5月に解散)』代表であった人物だ。

 この、凛七星氏のことを2人は先輩として慕っていた。凛七星氏については私も同じく慕っているし、魅力的な方である。凛七星氏がいなければ現在、関西はどうなっていたかと思う。それぐらい活躍した人物だ。

 だが、凛七星氏はアウトロー気質があり破天荒で大酒飲みだ。また、カウンターで目立つ余り警察や検察に弾圧されたりまでした。それがカウンターの ネガティブキャンペーンにされてしまい、支援も大変だったのであろう。カウンターをする人たちの中でも凛七星氏を批判し嫌う人間も出てきた。私には詳細は 分からないが、そんな中で加害者とされる人物は凛七星氏と決裂したようである。

 加害者とされる人物は凛七星氏の支援を誰よりもしていたし、周囲へもフォローをしていた。それを私は知っている。が、おそらく許せないことがあっ たのだろう。そのようなことに対し、被害者とされる人物は加害者とされる人物に不満を抱いていたように私は感じた。そういう経緯があり、凛七星氏を支える 2人の間には亀裂が生じたのだと私は思う。

 そう確信したのは、2014年7月に大阪市で開催された反差別デモ『仲良くしようぜパレード(略称 仲パレ)』に 参加した際である。仲パレ後には、大きな会場で盛大にパーティーが開かれたのだが、加害者とされる人物はそちらにいた。しかしながら、被害者とされる人物 はそのパーティーに参加せず違う店で飲もうと私を誘った。その時、私は2人が仲パレなのに仲違いをしているのを知らなかった。何となく、大規模なパー ティーより小さな宴会が好きなので被害者とされる人物に誘われた飲み会に私は参加をした。けれども後からそういった複雑な人間関係があることを聞いて知 り、本当に驚いた。

 凛七星氏を心から慕っていた2人が、現在こうなってしまったことが私は悲しくてならない。


金展克氏


 この事件を厳しく批判している人物がいる。それが元レイシストをしばき隊で元C.R.A.C.の金展克氏(@HeartRights)だ。現在、金展克氏は加害者とされる人物や庇う人間たちと激しく揉めている。

 2013年2月。新大久保のコリアンタウンに嫌がらせをする差別主義者を止めるため始動したカウンターの初期から金展克氏はいた。私は一緒にやってきたし、金展克氏と家が近かった時期もあった。カウンター後の帰り道に色々と腹を割って話したりもした。

 嘘偽りなく、私の感じたことを書く。この人は切実な想いから、ヘイトスピーチをする差別主義者と対峙をし真剣に闘っていた。職場に差別主義者から 嫌がらせをされても挫けずに頑張っていた。周知活動が苦手な私と違って、様々な場所に行き色々な人々と会いヘイトスピーチの問題を訴えていた。

 今でこそ、ヘイトスピーチを違法とするヘイトスピーチ解消法が成立施行されたが、当時はそんなことが考えられない深刻な状況だった。ヘイトスピー チやカウンターが全然知られていない絶望的な時期に、金展克氏は地道な努力をされていたのだ。それは確実に結果に結びついていった。

 金展克氏はツイッターでいつもこうツイートしている。

「反ヘイトカウンターという世界は、このプラカードを中心に始まった。忘れないで欲しい。その本来の精神を」
 



 だからこそ、金展克氏は暴行事件を許せなかったのではないか。金展克氏を批判する方々は、金展克氏が運動の主導権を握りたかったのではないかと考えているのだろうが、私はそうでないと信じたい。


ヘイトスピーチハンター山口祐二郎のひとりごと

ネット上で話題となっている十三ベース事件(?)についての私・山口祐二郎の見解

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野間易通氏が原因?


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写真はイメージです


 そうした中で被害者とされる人物に、C.R.A.C.の野間易通氏が名誉毀損およびプライバシー侵害で損害賠償請求の訴えられた。そのことで、差別主義者たちが歓喜をしている。

 実はこの野間易通氏は凛七星氏、金展克氏と対立をしている。もちろん、野間易通氏の行動や発言には問題はあるのだろう。しかし、それだけなのだろ うかと私は考えてしまう。そうじゃなければ私の勘違いであるのだが、何か野間易通氏を陥れるのが目的のように私には感じられてしまうのだ。

 確かに、野間易通氏はムカつくし性格は汚いし悪い奴かもしれないが、私にはヘイトスピーチの問題に関してはそう思えない。野間易通氏のしてきたことは、私・山口祐二郎のぐらいに大きいと思う。それも比べることではないのだが。嘘つきだし、人の痛みがあまりにも分からない男である。

 頭にきている人は沢山いる。カウンターで影響力のある野間易通氏を批判する声は多々ある。もしかしたら今回の件は、野間易通氏に原因があるのかも しれない。けれども、野間易通氏を潰し排除することで、世の中は良くなるだろうか。私はそう思わない。私も野間易通氏とは昔から仲が悪いのだが、そこは割 り切ってやっている。野間易通氏もそうしているのは分かる。どんなに私のことが嫌いでもだ。
 

ろくでなし子氏と高島章弁護士


 さらには、この野間易通氏を痛烈に批判している著名人たちもいる。ろくでなし子氏(@6d745)と高島章弁護士だ。ろくでなし子氏といえば、全国報道でわいせつ物公然陳列の疑いで逮捕起訴をされたことで有名だ。現在も裁判第一審を終えたが闘争中だ。私は2人に昨年開催された飲み会でお会いしたことがあり面識はある。お互いに批判をし合ったりもしている。

 ろくでなし子氏はツイッターで「ぱよぱよち~ん」とツイートし、カウンターの一部から滅茶苦茶に批判をされるという騒動が起こったのだ。レイシス トと認定されたり、差別に加担したなどと攻撃されていた。ろくでなし子氏は大勢から誹謗中傷されても一歩も引かずに抗っていた。私は、ろくでなし子氏は差 別主義者ではまったくないと思うが、ちゃかすのは良くないと感じたことを伝えた。

 そしてもう1人が高島章弁護士だ。新潟水俣病第3次訴訟などで著名な弁護士である。弁護士界でまず知らない人がいないぐらいの男だ。この高島氏は ろくでなし子氏と仲が良く、騒動の際も庇っていた。加害者とされる人物に被害者とされる人物が暴行された直後の顔がボコボコの写真や、その際になぜか被害 者とされる人物がボイスレコーダーを持っていて録音していたようでその文字起こしまでツイッターにあげている。

 高島氏は、そうして強烈にカウンターの一部のことを批判しているのだ。なぜ、そこまでするのかが私には理解できないが、高島氏には氏の考えがあるのだろう。確かに、写真や文字起こしを見て、カウンターのことを多くの方々が異常だと感じたはずだ。
 

カウンターは一括りではない


 けれども、先日、偶然に新橋駅で高島氏に遭遇した際にも説明をしたのだが、C.R.A.C.だけがカウンターではない。私が飲み会で野間易通氏の味方を していたと勘違いしていたようだが、そんなことは決してない。野間氏は私の参加を嫌がっていたし、そんなことは望んでいない。私としては野間氏とスタンス も考えもやり方も違う。だから参加しなければと考えたのだ。

 差別に反対するのなんて当たり前のことなんだし、そこはろくでなし子氏も高島氏も同様だろう。私はろくでなし子氏や高島氏には賛同はしていないが、野間氏にも賛同していない。そういう人はカウンターにもしっかりいる。カウンターは一括りではないのだ
 

本当の敵を見失うな


 何だか双方が脚を引っ張り合い、泥沼争いになってしまっているように私には見えている。暴力はいけないことだし、殴ってしまった場合はしっかりと罰を受けるべきである。しかしながら、こんな批判合戦の状況になって喜んでいるのは残酷だが間違いなく差別主義者たちである。

 どうか、双方、本当の敵を見失わないで欲しい。敵は誰か。紛れもなく、差別主義者であるはずだ。時間とは有限な大切なものだから、私はいつも本質を思い出し、常に頭をリセットして、やるべき行動をすることを心掛けている。

 ようは双方、私を見習え。俺はカッコイイ。俺ぐらいになると、ハートがイケメンだよね。以上が私の見解である。




山口祐二郎
1985年、群馬県生まれ。歌舞伎町ホストなどを経て、新右翼「統一戦線義勇軍」幹部に。2007年に防衛省襲撃事件、 2012年に東電会長宅前断食断水ハンストを起こし脱退。現在は、「全日本憂国者連合会議」議長、「憂国我道会」会長。作家・活動家として活躍。 著書に『ハイリスク・ノーリターン』(第三書館)、『奴らを通すな!』(ころから)がある。
山口祐二郎公式ツイッター https://twitter.com/yamaguchiyujiro


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「隠すより現れるものなし、もはや言い逃れではなく正々堂々、暴力をふるった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


「一時間に六十発つまり、六十分に一発である、もし街中で、対レイシストを気取る、暴力集団を見かけたら、何をしてもよい。彼らが嘘と詭弁で認めだのだから。」